- 2026年7月15日
手足口病について
手足口病は、乳幼児を中心にみられるウイルス感染症で、毎年夏を中心に流行します。現在、各地で患者報告数が増加しています。
保育園や幼稚園など集団生活の場では感染が広がりやすく、ご家族へうつることもあります。
原因と感染経路
コクサッキーウイルス、エコーウイルス、エンテロウイルスなどによって起こります。潜伏期(ウイルスが侵入してから症状が出るまでの期間)は3~5日程度とされています。
感染経路としては、咳やくしゃみによる飛沫感染、水ぶくれや唾液に触れることによる接触感染、そして便に排泄されたウイルスが口から体内に入る糞口感染があります。
特に小さなお子さまは、おもちゃやタオルを共有したり、おむつ交換をしたりする機会が多いため、保育施設などでは集団感染につながることがあります。
症状
主な症状は以下のものがあります。
- 口の中、手のひら、足の裏・足の甲に2〜3mm程度の発疹が生じます。※膝や肘、おしりにも発疹が出ることがあります。
- 発熱(38℃以下のことが多いです)が生じることがあります。
- 口内の痛みで食事を嫌がることがあります。
※ごくまれに髄膜炎、脳炎、心筋炎などの合併症を起こすことがあります。
治療
手足口病に対する特効薬はなく、治療は症状を和らげながら自然な回復を待つ対症療法が中心となります。多くは3〜7日ほどで改善し、発疹もかさぶたを残さず治癒します。
発熱や痛みが強い場合には、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬を使用することがあります。
口の痛みで食事や水分が摂りにくくなるため、水分補給を心掛け、やわらかく刺激の少ない食事がおすすめです。特に小さなお子さまは脱水になりやすいため、水分が十分に摂れない場合には点滴などの治療が必要になることがあります。
なお、手足口病はウイルス感染症であるため、抗菌薬(抗生物質)は効果がありません。
ご家庭で気を付けたいこと
手足口病は感染力があるため、ご家庭での感染対策も大切です。
- 手洗いの徹底(特にトイレ・おむつ交換後)※発症後も3〜4週間程度、便にウイルスが排泄されるとされています。
- タオルや食器の共用を避ける
- 咳エチケット
- おもちゃやドアノブなど手が触れる場所を清潔に保つ
登園・登校の目安
手足口病は、発疹が残っていても全身状態が良好であれば登園・登校できる場合がほとんどです。目安としては、熱がなく、普段どおり食事や水分が摂れ、口の痛みが落ち着いていることが挙げられます。
ただし、発疹は1〜3週間ほど残ることがあり、便からのウイルス排泄もしばらく続きます。登園・登校後も手洗いを続け、保育園や幼稚園、学校ごとの基準がある場合は、それに従ってください。
大人の手足口病
手足口病はお子さまがかかりやすい病気ですが、大人でも感染のリスクがあります。手足口病にかかったお子さまの看病をするご家族の方、保育園や幼稚園で働かれている方は感染する機会が多くなるため、手洗いなどの予防をしっかりと行うことが大切です。
まとめ
手足口病は多くが軽症で自然に治りますが、十分な水分摂取と口内痛への配慮が大切です。「元気がない」「水分が摂れない」「様子がいつもと違う」と感じたときは、早めに受診をご検討ください。