- 2026年8月3日
咽頭結膜熱(プール熱)とは? 夏に多いウイルス感染症について
咽頭結膜熱とは
咽頭結膜熱は、アデノウイルスによって引き起こされる感染症です。発熱、のどの痛み、結膜炎(目の充血)が特徴で、主に夏に流行します。
以前は、プールでの接触やタオルの共用などを介して感染が広がることが多かったことから、「プール熱」とも呼ばれていました。現在ではプール以外の場面でも感染するため、「咽頭結膜熱」という名称が一般的に用いられています。
主にお子さまに多い病気ですが、大人がかかることもあります。
感染経路・潜伏期間
アデノウイルスは感染力が非常に強く、次のような経路で感染します。
- 咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込む(飛沫感染)
- 汚染されたおもちゃや体液を介した(経口感染、接触感染)
- 便に含まれるウイルスが口に入る(糞口感染)
症状が治まった後も、便の中にウイルスが数週間排出されることがあるため、注意が必要です。潜伏期間は5〜7日程度とされています。
主な症状
咽頭結膜熱では、のどの症状・目の症状・発熱の3つが特徴的です。
- 高熱(38〜40℃)と微熱(37~38℃)が3〜5日程度続く
- のどの強い痛み・赤み・腫れ
- 目の充血、目やに、涙が出る(結膜炎症状)
眼の充血は片目から始まり、もう片方に広がることが多いとされています。
症状は1〜2週間ほどで落ち着くことが一般的です。
その他、頭痛、食欲低下、だるさ、腹痛、下痢、首のリンパ節の腫れが出ることもあります。
診断
咽頭結膜熱は、発熱、のどの痛み、結膜炎といった特徴的な症状の組み合わせから診断することが多く、必要に応じてアデノウイルスの迅速検査を行うこともあります。
ご家族や学校・保育園などで咽頭結膜熱(アデノウイルス)が流行している場合は、診察時にお知らせいただくと診断の参考になります。
治療
アデノウイルスに効く特効薬はなく、治療は症状を和らげる対症療法が中心です。
- 高熱やのどの痛みを和らげる薬
- 水分補給
- 目の症状が強い場合は、眼科で抗菌薬点眼や抗炎症点眼を使用することがあります
多くの場合、数日〜1週間ほどで自然に回復します。
ご自宅でのケア
- 目やにが多いときは、ぬるま湯でやさしく拭く
- 水分をこまめにとる
- 食事はのどごしの良いものを選ぶ
- しっかり休む(無理をしない)
予防について
アデノウイルスはアルコール消毒が効きにくい特徴があります。
そのため、石けんと流水での手洗いが最も重要です。
また、次の点にも注意しましょう。
- タオルを共有しない
- 目をこすらない
- プールや温泉施設ではタオルを個別に使う
- 排便後の手洗いを丁寧に(便からウイルスが出るため)
- 感染者の介助の際には手洗いを徹底する
登園・登校の目安
学校保健安全法では、「症状がなくなってから2日経過するまで出席停止」とされています。
まとめ
咽頭結膜熱は、強い症状が出ることがありますが、多くは自然に治るウイルス感染症です。ただし、目とのどの症状が同時に出るため不安になりやすい病気でもあります。
- 高熱が続く
- 目の痛みが強い
- 食事や水分がとれない
- ぐったりしている
こうした場合は、早めの受診をおすすめします。